京阪中之島線でなにわ橋駅から渡辺駅へ。
ダイビルの中を通り連絡通路を渡ると、黒いキューブ型の美術館。
この日1番の目的地☆
中ノ島美術館
ついたー!!!
開館ちょっと過ぎだったけど、チケット売り場は少し行列。テート美術館展も開催されていて、そちらの方に多く人がいたように感じる。芦雪展もめちゃ混みまではいかないけど、まあまあ混んでいた。
私が観たかったのはこちら
長沢芦雪展
芦雪生誕270年の特別展。
長沢芦雪1754年~1799年
江戸時代中期から後期の絵師
芦雪の履歴資料はとても少ないらしく、わからない事も多々あるようだ。丹波国(兵庫県)の生まれで(展示のビデオでは下級武士の子供っていったような気がする。幼くして母と別れる)25歳の時には円山応挙の弟子になっていて、1000人とも言われる応挙の弟子の中でも上位だったようだ。
今回の展示は、初期から晩年までが一堂に集まる☆
私は、芦雪が描く大胆で、とぼけた面白さのある動物の絵が大好き♪その中でも特に好きな虎の襖絵が観たくて来たんだけど、なんてこと!その襖絵の展示は前期で、私が行ったのは後期だったから観れなかった(涙)
でもいい、後期はこれまた本物を観てみたかった『仔犬』の絵がたくさんあったから。
たくさんの白い仔犬が無邪気に遊ぶ中、一匹だけ黒白の子が後ろ向きで座っている。後ろ向いているのは、いつもこの黒白の子。
たくさんの中にいても交わらず、どこか達観したようにもみえ、マイペースに我が道を行くようにもみえ、また孤独を背負っているようにもみえ・・・。モデルになった仔犬がいるのか?わからないけど、主役はこの黒白の子に感じる。この子に芦雪が注目しているように感じる。この黒白の子をみるとキュンとなる。後ろ向きの仔犬に、なぜか親しみを感じてしまうんだよね(笑)やっと会えたよ。
そういえば以前何かで、芦雪には子供がいたけど幼くして亡くしたって読んだ覚えがある。だからかな?小さなものに対する眼差しや、どこか面白さの中に哀しさを感じるのは。
奔放で傲慢、奇人とするような逸話も多い芦雪だけど、本当にそうであったのか?ここ大阪で46歳で亡くなった。恨みをかって殺された、生活に困窮して自死した、死因も謎めいている。天王寺の天龍院に芦雪の墓石があるらしい。
芦雪が使っていた、魚の文字の周りに氷形の丸で囲った印章。この印にも逸話が残っている。ある日、水が凍って動けなくなっている魚を見つけた芦雪。気になって帰りにも覗くと、氷は解けて魚は元気に動き回っていた。その話を師匠に(応挙ってことかな)すると、修行している時は辛く身動き取れないかもしれないが、それを超えたら自由な世界があると・・・。
ある時から印章の囲いに隙間ができ、それは芦雪が自由に絵を描ける域に入ったことを表すとか?だから、印章にも注目してみた。
初期のころの絵は、応挙を見習ってものすごく緻密に描いていて、こういう絵も描いたんだなと芦雪の絵の技術の高さも再確認した。でもやっぱり、私は勢いのある筆で描かれた、ユーモラスな動物の絵が好きだな。
今回観れなかった『虎図襖』は、和歌山県の無量寺の中にある『串本応挙芦雪館』という美術館にあるらしい。もとはこの無量寺の襖に芦雪が描いた絵。
いつか絶対に行く!そしたら那智の滝もみたい。妄想が膨らんだ♪虎図襖はその時のお楽しみにとっておこう。
朝食も食べず、ここまで一気に観たからどっと疲れた(~_~;)1時すぎてやっと昼食にありつけたのでした。
つづく