こんにちは、ロリスです。
間があいたけど、東京日帰り1人旅つづき。
国立新美術館から森美術館へは、歩いて10分ぐらいでした。
森美術館では
地球がまわる音を聴く
これはオノ・ヨーコさんの詩のことばみたい
国内外16名の作家140点。
パンデミック以降のウェルビーイング
という副題がついてます。
私が1番好きだったのは
ヴォルフガング・ライプさんの作品
Creative Commons — 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 — CC BY-NC-ND 4.0
ヴォルフガング・ライプ『ヘーゼルナッツの花粉』
ライプさんはドイツの作家で、元々は医学を学んでいたんだけど西洋医学に疑問を感じ、また東洋の思想に興味を抱いたことで医者の道をやめアーティストになった人。
上の作品は、グレーの長方形の台に黄色の四角。黄色いのは、全部ヘーゼルナッツの花粉!花粉は、ライプさん自身がものすごい時間をかけて集めたもの。グレー×イエローの配色も好み。
丸い眼鏡のシュッとした姿、私の好きな小説『デミアン』の作者でもある、ヘルマン・ヘッセの姿とかぶるんだよね。ヘッセもドイツの人、東洋思想からの影響を受けた人でもあって、西洋と東洋の両方を知っているという共通点もある。
Creative Commons — 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 — CC BY-NC-ND 4.0
ヴォルフガング・ライプ『ミルクストーン』
こちらは、一見ただの四角い白い石かと思うけど、表面には牛乳が注がれている。表面張力で、わずかに盛り上がってるのが近づくとわかる。牛乳は毎日学芸員さんが注いでるんだって(注ぐのはすごい緊張と集中力いるよね)
どの作家さんも、ものすごいエネルギーと時間を使って作品を作ってる。その作品を観るのはこちらもエネルギーを使う(~_~;)16名って、ちょっとボリュームありすぎて疲れちゃいました(~_~;)
16人観ていると、自分の好みとそうでないものと分かれるのがわかる。どの作品もかけたエネルギーと時間が伝わってくるものだったけど、そこから受ける印象はまったく違う。
圧力を感じるもの、不穏な感じがするもの、静けさを感じるもの・・・感覚的に好き嫌いが分かれるんだけど、好きだなと思うものは、自分と共鳴するのだと思う。
そう考えると、こうやってアートを観ることで「あー私ってこういう物が好きなんだな」と自分自身を発見するきっかけにもなって、そこが楽しかったりするんだな♪
ライプさんの言葉(一部抜粋)
私たちが望むものと
私たちが人生に望むもの
大切なことと
そうでないこと
慎ましさ
謙虚さ
自分自身と他の人に対する
世界に対する
自然に対する
宇宙に対する
まったくちがう関係
自分自身と世界への異なる願い
新しい未来の新しいヴィジョン
不穏な出来事ばかりの今だけど、私も希望を持ちつづけたい。その仲間だっている。ライプさんの作品を観て思ったのでした。
そして、いつも森美術館から出るときに道に迷う(~_~;)行くのはいいんだけど、帰りに毎回迷うのは一体なんなんだ。
今度行ったら迷わずに帰るぞ!
そう思ったのでした。