ロリスのたまご

50代からの人生リスタートブログ

時代や慣習に抗う者は孤独に耐える強さが必須なのか?映画『魂のまなざし』

こんにちは、ロリスです。
8月も今日で終わりか。

8月に1本だけ見た映画
魂のまなざし

フィンランドの女性画家
ヘレン・シャルフベック
1862年7月10日~1946年1月23日)

映画は1915年から1923年の時代で、ヘレン53歳から61歳ということになる。

日本だと幕末から昭和初期。
激動の時代だよね。

フィンランドも、ロシア帝国からの独立(1917年12月6日)という激動の時代だったんだろう。

7月にみたドキュメンタリー映画
『見えるものその先に』

こちらはスウェーデンの女性画家で、同じ北欧、そしてヘレン・シャルフベックと同じ歳(1862年10月26日~1944年10月21日)彼女も女性ということで長い間評価されないで、近年になって再評価されているみたい。

当時のフィンランドも男性社会。映画の中でも、ヘレンの母親は兄ばかり優先させる。食卓でも肉は男が先に食べるもの。なのに生活はヘレンの稼ぎを当てにしている2人。
「女のものは男のもの」

そんな価値観が当たり前の母親とたびたび激しく衝突するヘレン。だけど、母親が病気で弱った時に介護するのもまたヘレン。

ヘレンの作品の大ファンで、彼女の画業を手伝うことになる19歳年下の男性エイナル。彼に絵を教えたり行動を共にしているうちに、ヘレンはいつしかエイナルを愛するようになるんだけど、そのエイナルは若くて従順そうな(だけど芸術には明るくない)女性と結婚してしまう。

失意から、だんだん精神のバランスを崩していくヘレン。そんな彼女を温かく支えてくれたのは女友達だった(持つべきものはやっぱり女友達か!)。確執のあった母は亡くなり、エイナルとは男女を超えた友となる。彼女はまた絵を描き始め、そして生涯独身だった。

ちょうど自分の年齢が近いこともあって、なんだかヒリヒリするような気持ちになった。この後ちょっと憂鬱な用事があったので、もっとスカッと爽快な映画観ればよかったなとも思った(^^;

皿洗い、洗濯、床掃除・・・映画の中でヘレンが家事をするシーンがよく出てきた。そう、家事もみんな女がやるもの。もう100年以上前の時代から今は変わったか?
当時の家事の様子は興味深かったけどね。

「着想は内側と外側から湧き上がる」

その湧き上がる思いとガチで向き合うヘレン。内側に渦巻くものの行き場が彼女の場合絵だったわけで、そういう手段を持っていることは羨ましいなと思う。

自分を貫き通す人の強さ壮絶さに、ちょっと怯んだのも事実(~_~;)
伝記的映画とはなっているけど、どこまで事実かはわからないけどね。

フィンランドの田舎の風景、ヘレンの部屋、ワンシーンワンシーン絵になる美しさでした。

彼女は生涯で自画像を80枚ほど描いたよう。ひたすら自分自身と向き合いつづけたのかもしれない。他の女性の絵も多く、同じ女性にむけたエールだったのかな。
近年では、モダニズムの先駆けとして再評価も高まっているみたい。2015年には日本でも展覧会があったようですね。

21世紀の女性はどう変わっていくのだろう。そしていつの時代も、自分と向き合うって大切だな。
これがなかなかむずかしいのだけどね(^^;

頭を垂れる稲穂。

もう秋だね。
しみじみ。

ではまた('ω')ノ



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