ロリスのたまご

50代からの人生リスタートブログ

映画『ルイス・ウェイン・生涯愛した妻とネコ』切なくて切なくてあったかい物語

こんにちは、ロリスです。

年末年始にみた映画が、ちょっと心がザワっとする映画だったので、こちらを観に行った。

ルイス・ウェイン・生涯愛した妻とネコ

2021年イギリス 111分
提供:木下グループ・配給:キノフィルムズ

http://louis-wain.jp



原題はThe Electrcal Life Of Louis Wain
電気的な人生?映画をみると納得(笑)

19世紀末から20世紀にかけ、イギリスで大人気のイラストレーターだったルイス・ウェイン1860年~1939年)の実話を元にした映画。

※以下ネタバレになります

イギリスの上流階級に生まれたルイス・ウェイン。彼が20歳の時に父親が亡くなり、母と5人の妹の生活費を稼ぐ必要があったルイスは、得意な絵で生計を立てている。そんな時、妹の家庭教師として家に来たエミリーと恋に落ちるルイス。階級や年齢の違いから(実際エミリーはルイスより10歳年上だったようです)、家族や世間から白い眼を向けられる2人だけど、それもおしきって結婚。幸せな生活を送ったのも束の間、彼女は末期のガンであることがわかる・・・。

純粋でやさしいけど、世間とピントのズレたルイス・ウェインを、『パワー・オブ・ザ・ドッグ』では、女性蔑視のマッチョなカウボーイを怖演していたベネディクト・カンバーバッジが、ちょっとコミカルに、だけど切なく演じている。

この前に観たドキュメンタリー映画『百年の夢』。より幸せに生きるには、心の拠り所となるものが大事だなと思たんだけど、その心の拠り所を失った時、どうしたらいいのか?今回はそんなことを考えさせられた。

今回すんごく心に残った、ルイスとエミリーのセリフ。
どんどん弱っていくエミリーに、ルイスが感謝の言葉を伝えるシーン。

「君が僕の人生を美しくしてくれた。」
それに対するエミリーの答えが
「私が美しくしたんじゃない。」
「この世界は美しさに満ちている。」
「あなたが気づかせてくれた。」

エミリーを喜ばせようと、2人が飼っていた黒白猫ピーターの絵を描き始めるルイス。これがきっかけとなって、彼は大人気の猫イラストレーターになっていく。

当時のイギリスではペットは犬が主流で、猫は魔物、不吉な動物とされていた。それが、ルイスのイラストにより猫はペットとして認知される。そのぐらい人気があったようだね。

このセリフも好きだったな♪
エミリーの
「猫は臆病で勇敢で、
愚かでさびしい生き物。」

「私たちみたい。」

最愛のエミリーを失い、愛猫ピーターも失い、気にかけてくれた上司、家族、次々に失っていくルイス。だんだんと自身の精神も崩れていく。

統合失調症として精神病院の貧困者病棟に入れられていたルイスだけど、最後はそこから救い出されて、庭と猫のいる病院で生涯猫の絵を描き続けた。

映画ではラスト、

ここは私たちの場所、
あなたが必要な時、私はここにいる

生前エミリーと行った思い出の場所に、1人座る年老いたルイス。彼女がつけていた、青いストール布切れを胸に握りしめて・・・。

エミリーの身につけている服、インテリア、青い色が色んなシーンで印象的だった。イギリスだからロイヤルブルー?それとも水の色?涙の色
(映画ではルイスが水に関するトラウマがあるように描かれている)

エンドロールでは、彼が描いた猫のイラストが流れる・・・。

つらい事ばかりで、もがき苦しんでも、
この世界は美しさに満ちている
あなたはそれを伝える人になって
見つめて、分かち合って

繰り返しになるけど(ちょっと違ってるかもしれないけど)エミリーがルイスに言ったこの言葉が、すごく心に残ってる。切なくて切なくて、でもあたたかい物語だった。

この世界は美しさに満ちている
どんな時にも

心に刻んでおこう。

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ではまた('ω')ノ